二親
ふたおや異読 にしん
名詞多音語
標準
both parents
文例 · 用例
其方も早くに二親とも世をさりしとか、我れも母なりし人の顏はしらで、育ちしは父上の手一つなれば、戀しさなつかしさは又一倍におぼゆるぞかし、平常はともあれ由縁ある日はこと更におもひ出されて、まぎらさんとても氣のまぎれぬは今日なり。
— 一葉 『暗夜』 青空文庫
其頃桓武天皇様の御子|万多親王の御子の正躬王の御後には、住世、基世、助世、尚世、などいふ方が沢山に御在であるところから推して考へると、興世王は或は前掲二親王の中のいづれかの後であつたかとも思へるが、系譜で見出さぬ以上は妄測は力が無い。
— 幸田露伴 『平将門』 青空文庫
二親はさすがに顔をしかめたが、順平はだらしなくニコニコして胸を張り、想いの適った嬉しさがありありと見えて、いやらしい程機嫌を誰彼にもとった。
— 織田作之助 『放浪』 青空文庫
二親揃って附いているから、継子なんぞにはならない筈だ」「そう。
— 森鴎外 『雁』 青空文庫
わたくしは小さい時に二親が時疫でなくなりまして、弟と二人あとに残りました。
— 森鴎外 『高瀬舟』 青空文庫
二親はさすがに顔をしかめたが、順平はだらしなくニコ/\して胸を張り、想いの適った嬉しさがあり/\と態度に出た。
— 織田作之助 『放浪』 青空文庫
わが二親のおん身を遇し給ふさまをば、此幾日の間に我|熟く知れり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
二親はかくするが好しとおもひ給ふなれば、そは奈何ともし難けれど、總ておん身を惡しとおもひ給ひてにはあらず。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫