後口
あとくち
名詞
標準
aftertaste
文例 · 用例
かように変化した形は鎌倉時代以後口語には盛に用いられたのであって、それがため、室町時代には動詞の連用形が助詞「て」助動詞「たり」「つ」などにつづく場合には口語では常に変化した形のみを用いるようになり、また、助動詞「む」「らむ」も「う」「ろう」の形になった。
— 橋本進吉 『国語音韻の変遷』 青空文庫
今行ったかと思うと、すぐ後口がかかり、箱丁もてんてこまいしていたが、三時ごろにやっと切りあげ、帰ってお茶漬を食べて話していると、すぐに五時が鳴り、やがて白々明けて来た。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
松島は小菊の帰りが遅くなると、後口があるようなふうにして電話をかけ、そっと探りを入れてみたりすることもあり、少し怪しいと感づくと、帳場に居たたまらず、出先の家のまわりをうそうそ歩くことも珍しくなかった。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
どこの出先からも万遍なくお座敷がかかって、お馴染のお客とも付かず離れずの呼吸でやらしたいから、後口々々と廻すように舵を取るんです。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
抱えの大半が東京産まれだったが、そのころは世界戦後の好況がまだ後を引き、四時が鳴ると芸者は全部出払い、入れば入ったきり一つ座敷で後口もなく、十二時にもなると揃って引き揚げ、月に一度もあるかなしの泊りは、町はずれの遊廓へしけ込む時に限るのだった。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
銀子はというと、彼女は若林の財布を預かり、三十円五十円と金の出し入れを委せられ、天丼や鰻丼が来れば、お茶を入れるくらいで、じっと傍で見物しているのだったが、時には後口がかかって来たりした。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
年増の福太郎と春次は銀子と連れ立ち、出の着附けで相撲の娘の小福を初め三人のお酌と、相前後して座敷に現われ、よそ座敷に約束のある芸者も、やがて屠蘇機嫌で次ぎ次ぎに揃い、揃ったかと思うと、屠蘇を祝い御祝儀をもらって後口へ廻るものもあった。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
「しかしそれでいて、私どもにはあとで、嘗めこくられて、扱い廻されたという、後口に少し嫌なものが残されました。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
作例 · 標準
この高級な緑茶は、苦味の中にほのかな甘みがあり、後口が非常に爽やかだ。
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「この料理、美味しいんだけど、少し後口がしつこいかもしれないね。」
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熟成されたウイスキーは、複雑で豊かな香りと共に、長い後口の余韻を楽しめる。
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人工甘味料を使った製品の中には、独特の後口が苦手だという人も少なくない。
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標準
later (in line or in turn, etc.)
作例 · 標準
このコーヒーは、豊かな香りとすっきりした後口が特徴だ。
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薬を飲んだ後、何とも言えない苦さが後口に残った。
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彼の嫌味な一言で、せっかくの楽しい会食が後口の悪いものになった。
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試合には勝ったが、反則ギリギリのプレーが多く、後口の悪い勝利だった。
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