南京繻子
ナンキンじゅす
名詞
標準
nankeen satin
文例 · 用例
蜿蜒として衣桁に懸る処、恰も異体にして奇紋ある一条の長蛇の如く、繻珍、西陣、糸綿、綾織繻珍、綾錦、純子、琥珀、蝦夷錦、唐繻子、和繻子、南京繻子、織姫繻子あり毛繻子あり。
— 泉鏡花 『当世女装一斑』 青空文庫
それにあんな派手な花模様のズボンを穿いたり、鬱金の南京繻子で出来たフロックコートを著てゐる人間は、あの男のほかには一人もゐないから、すぐに見分けがつく。
— VECHERA NA HUTORE BLIZ DIKANIKI 『ディカーニカ近郷夜話 後篇』 青空文庫
私の七ツ八ツから十歳ぐらゐまでは、南京繻子を縞繻子の帶にしてゐた。
— 長谷川時雨 『日本橋あたり』 青空文庫
あけ荷、衣桁、衣裳、鬘、丸型朱塗りの大鏡台、赤を白く抜いた大入り袋、南京繻子の大座布団、ひらいたままの草双紙、こういった物が取り乱されてあったが、女太夫の部屋だけに、ひときわ光景がなまめかしい。
— 国枝史郎 『名人地獄』 青空文庫
……その中に陳東海がまじッておッたのですけんが、そン節お種を見染め、手紙に添えて指輪やらビードロの笄簪やら金入緞子やら南京繻子やら、さまざまの物ば一生懸命て送ってまいります。
— 長崎ものがたり 『平賀源内捕物帳』 青空文庫
バティスティーヌ嬢はまた自分の室の中に、以前は金で塗られて花模様の南京繻子でおおわれている木製のきわめて大きな安楽椅子を一つ持っていた。
— LES MISERABLES 『レ・ミゼラブル』 青空文庫
南京繻子、緞子、模様絹、友禅絹、トゥール製の炎模様粗絹の長衣、洗たくにたえる金縁の印度ハンカチ、織り上げたばかりで鋏のはいっていない裏表なしの花模様絹、ゼノアやアランソン製の刺繍、古い金銀細工の装飾品、微細な戦争模様のついてる象牙の菓子箱、装飾布、リボン、それらをすべて彼はコゼットに与えた。
— LES MISERABLES 『レ・ミゼラブル』 青空文庫
作例 · 標準
南京繻子の光沢は非常に上品で、フォーマルなドレスの裏地にもよく使われる。
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呉服屋の主人が、最高級の南京繻子で仕立てた着物の手触りを客に勧めている。
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19世紀のヨーロッパでは、南京繻子のような東洋の織物が貴婦人たちの間で大流行した。
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