狷之
狷之
名詞
標準
文例 · 用例
」「御家族と申しては御舍弟|狷之介樣たつたお一人。
— 兵庫の眼玉 『錢形平次捕物控』 青空文庫
「矢吹狷之介と言うてな、奧の弟ぢや」「えツ」「奧の嫉妬からない事を告げ口させる――と言ふやうな疑ひもあるだらうが、それは大丈夫だ。
— 兵庫の眼玉 『錢形平次捕物控』 青空文庫
狷之介はまだ十九歳、一本氣の男だ」「それにしても殿樣、堤の上から、船の中の人の眼玉を射るのは容易の腕前では御座いません。
— 兵庫の眼玉 『錢形平次捕物控』 青空文庫
次に逢つたのは、その弟で矢吹狷之介、十九歳の大柄な青年ですが、元服はしても部屋住で、西久保巴町の邸に歸つて、やがて家祿を繼ぐ事になつて居る――と村川菊内が説明してくれます。
— 兵庫の眼玉 『錢形平次捕物控』 青空文庫
お町も共謀だらう、――淺五郎が船を追つかけて、向島の堤を往つたり來たりして居たのを、この私が確かに見たんだから間違はあるまい」 狷之介は肩などを怒らし乍ら、こんな事を言ひます。
— 兵庫の眼玉 『錢形平次捕物控』 青空文庫
「打明けて言ふと面白くないな、――兄上もあんまりだ」 青年らしい一本氣で、狷之介の顏にはサツと忿怒が一と刷毛彩られます。
— 兵庫の眼玉 『錢形平次捕物控』 青空文庫
「あの狷之介の野郎に捉まつて、駒形の大村屋敷に引立てられ、危なく笠の臺が飛ぶところでしたよ」 淺五郎は自分の首を平手でピシヤリピシヤリと叩きました。
— 兵庫の眼玉 『錢形平次捕物控』 青空文庫
奧方お喜佐、弟|狷之介、愛妾にして女中のお町、用人村川菊内、中間勝造、庭掃の三吉爺を始め、二人の小侍、門番、――までズラリと竝べました。
— 兵庫の眼玉 『錢形平次捕物控』 青空文庫