川音
かわおと
名詞
標準
文例 · 用例
F――川の川音も高い。
— 南部修太郎 『疑惑』 青空文庫
川音がタタと鼓草を打って花に日の光が動いたのである。
— 泉鏡花 『若菜のうち』 青空文庫
〔あかつき眠るみどりごを〕あかつき眠るみどりごを、 ひそかに去りて小店さき、しとみ上ぐれば川音や、 霧はさやかに流れたり。
— 宮沢賢治 『文語詩稿 五十篇』 青空文庫
しばらく沈黙の座に聞澄している淙々とした川音は、座をそのままなつかしい国へ押し移す。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
はっとわれに返った千枝子の耳に、窓の外を流れる川音が聴えて来た。
— 織田作之助 『それでも私は行く』 青空文庫
夜がにわかに深く落ちて来て、川音の単調な響きが、その夜更けの空気の中に、くりかえしくりかえし揺れていた。
— 織田作之助 『それでも私は行く』 青空文庫
また歩きだして、二町ばかり行くと、急に川音が大きくなって、橋のたもとまで来た。
— 織田作之助 『秋深き』 青空文庫
いつか狭霧が晴れ、川音が陽の光をふるわせて、伝わって来た。
— 織田作之助 『秋深き』 青空文庫