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思い沈む

おもいしずむ
動詞
1
標準
文例 · 用例
しかし、歩くにつれて、もう別れねばならぬと思ううす冷い覚悟が視野の全面に漲って来て、立ち並んだマロニエの並木の黒い幹も、これも心に爪を立てられた思い出の一つになるのだと矢代は思い沈むのであった。
横光利一 旅愁 青空文庫
「そういう風にまっすぐに生きられればいいな」幸太は話を聞きながらよくそう云った、性質のはっきり現われている線の勁い彼の顔が、そんなときふと思い沈むように見えることがあった。
山本周五郎 柳橋物語 青空文庫
伊留満喜三郎 (首うなだれ、思ひ沈むこなし、ややありて―独白)この大神の御為めには、母も捨て、妻、子も捨てよと……ええ、聖経にも記されておぢやるわ――叔父上!
木下杢太郎 南蛮寺門前 青空文庫
……』窕子は深く思ひ沈むやうに、『でも女といふものは、さういふ風に生れる時から出來てゐるのかも知れません。
田山花袋 道綱の母 青空文庫
昼の程思ひ沈むも許すべし夜は人並に気の狂へかし その頃の巴里の夜は世界の歓楽境を現出し、カルチエ・ラテン辺の小カフェエでも特に美術生の巣であるだけ相当の狂態が見られたものであらう。
平野萬里 晶子鑑賞 青空文庫
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