蜀葵
しょっき
名詞
標準
文例 · 用例
そうしてその蔓の端は茂った楓の大小の枝の間から糸のように長く垂れさがって、もう少しでその下の紅蜀葵の頭に届きそうである。
— 寺田寅彦 『烏瓜の花と蛾』 青空文庫
そうしてそのつるの端は茂ったかえでの大小の枝の間から糸のように長くたれさがって、もう少しでその下の紅蜀葵の頭に届きそうである。
— 寺田寅彦 『からすうりの花と蛾』 青空文庫
その硝子戸の外にも紅玉葵や黄蜀葵が咲き盛っていた。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
彼は黄蜀葵の粉を繼ぎにして打つた。
— 長塚節 『土』 青空文庫
手桶の冷たい水で曝した蕎麥は杉箸のやうに太いのに、黄蜀葵の特色の硬さと滑らかさとで椀から跳り出し相に成るのであつた。
— 長塚節 『土』 青空文庫
黄蜀葵は能く畑の周圍に作られて短い莖には暑い日に大きな黄色い花を開く。
— 長塚節 『土』 青空文庫
水際には、蜀葵やひるがおのあいだにアカシヤがたっている。
— 有尾人 『人外魔境』 青空文庫
黄蜀葵、土耳古皇帝鍾愛の花、麻色に曇つた眼、肌理こまかな婀娜もの――おまへの胸から好い香がする、潔白の氣は露ほどもない香がする。
— 上田敏 『牧羊神』 青空文庫