岩陰
いわかげ
名詞
標準
shade of a rock
文例 · 用例
私は默然として、猶も其處を見詰めて居ると、暫時して其不思議なる岩陰から、昨日も一昨日も聽いた、鐵の響が起つて來た。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
成程遠雷の如き叫聲が野山に響渡ると、忽に其處の森からも、彼處の岩陰からも三頭五頭と猛獸は群をなして現はれて來た。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
湖畔の岩陰や、近くの森の樅の木の下や、あるいは、山羊の皮をぶら下げたシャクの家の戸口の所などで、彼等はシャクを半円にとり囲んで坐りながら、彼の話を楽しんだ。
— 中島敦 『狐憑』 青空文庫
湖畔の岩陰や、近くの森の樅の木の下や、或ひは、山羊の皮をぶら下げたシャクの家の戸口の所などで、彼等はシャクを半圓にとり圍んで座りながら、彼の話を樂しんだ。
— 中島敦 『狐憑』 青空文庫
そんなことは張も承知でありますから、陽が暮れかかると腰につけていた辨当をたべて、不意に雨が降って来てもかまわないような岩陰を見つけてそこへ寝てしまいました。
— 田中貢太郎 『人蔘の精』 青空文庫
岩陰にある小屋が眼の前に来た。
— 田中貢太郎 『竈の中の顔』 青空文庫
「そう言えば、私はひとりで荒磯の岩陰などにいて、潮の香をかいでいる時に、やはりそういう気のすることがあるようだ」ともう一人が言った。
— 寺田寅彦 『柿の種』 青空文庫
大きな岩のあいだを干上がった川底に沿って歩むと、その奥に岩陰となった場所があり、そこに忠実な動物たちがつながれていた。
— A STUDY IN SCARLET 『緋のエチュード』 青空文庫
作例 · 標準
強い日差しを避けるため、一行は大きな岩陰で休憩をとった。
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小さな動物が、岩陰に身を潜めて敵から隠れている。
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灼熱の砂漠では、わずかな岩陰さえも命綱となる。
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