岩組
いわぐみ
名詞
標準
文例 · 用例
「市街の広場を圧するほど展開した岩組が、簾の滝のように水で充ちている。
— 岡本かの子 『噴水物語』 青空文庫
池のまわりは岩組みになって、やせた巻柏、椶櫚竹などが少しあるばかり、そしてすみの平たい岩の上に大きな竜舌蘭の鉢が乗っている。
— 寺田寅彦 『竜舌蘭』 青空文庫
鯉は片すみの岩組みの陰に仲よく集まったまま静かに鰭を動かしている。
— 寺田寅彦 『竜舌蘭』 青空文庫
裾の線は時に補景として描かれた幕のようなものや、樹枝や岩組みなどの線に反響している事があるが、そういうのはややもすれば画面を繊弱にする効果をもつものである。
— 寺田寅彦 『浮世絵の曲線』 青空文庫
美事な孟棕の植込みを遠景にして、庭中に漫々とたたえた水のなかの岩組みに水晶|簾の滝がかかっていて、ちょうどそれが薄暮であったので、青々した寒竹の茂みから燈籠の灯に透けて見えるのも涼しげであった。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫
その岩組の陰気な性質が、激しく打ち寄せる波で、一層気味悪く見える。
— A DESCENT INTO THE MAELSTROM 『うづしほ』 青空文庫
「下は岩組、飛び下りたが最後、貴様の五体は砕けるぞ」「いざ鳥刺が参って候……」甚太郎は鼻唄をうたい出したが、「侍、それじゃまた逢おう!
— 国枝史郎 『神州纐纈城』 青空文庫
壁も天井も岩組みである。
— 国枝史郎 『神州纐纈城』 青空文庫