幻辞.com

幾星霜

いくせいそう
名詞副詞
1
標準
many months and years
文例 · 用例
「明治」をして、過去の幾星霜の如く蜉蝣的の生涯を為さしめたるもの、抑も亦た思想の空乏に因するところ寡しとせんや。
北村透谷 思想の聖殿 青空文庫
前面の峯を望むに枯木あり、皮既に剥脱して幾星霜、幹も枝も徒らに朽ち終るを待つが如きもの、概ね緑樹と相半ばす。
長塚節 草津行 青空文庫
塀は幾星霜を経たものか、青苔をふいて崩れたり傾いたりしてゐた。
牧野信一 天狗洞食客記 青空文庫
誰も世話の仕手がない彼の身装は幾星霜もの汗と埃を浴びたままで、よれよれだつた。
牧野信一 円卓子での話 青空文庫
祖母の死後|数年、父母も其跡を追うて此墓の下に埋まってから既に幾星霜を経ている。
二葉亭四迷 平凡 青空文庫
「夜明け前」の持つ文学上の記念碑的価値は、日本のロマン主義時代の詩人として出発したこの作家が、自然主義の時代に小説の道にうつり、以来、幾星霜、社会生活と思想の波濤を凌いでここに到達した人生態度と文学的様式の、よかれあしかれこの作者としての統一完成の姿である。
宮本百合子 今日の文学の展望 青空文庫
生きながら姿で埋められた一人の兵卒の銃口が叢が茂った幾星霜の今日もなお現れていて、それを眺めた人々は思わずも惻隠の情をうごかされ、恐らくはそこに膝をついて、その銃口を撫でてやるのであろう。
宮本百合子 金色の口 青空文庫
たった一本広いドライヴ・ウェイが貫いている左右の眺めは、大戦が終って幾星霜を経て猶そのままな傷だらけの地べたである。
宮本百合子 女靴の跡 青空文庫
作例 · 標準
例句1
例句2
例句3
例句4