来秘
らいひ
名詞
標準
文例 · 用例
個人にとっての電子本は、ネットワークによる流通とセットになって初めて、本来秘めている可能性を開花させる。
— 富田倫生 『本の未来』 青空文庫
女性は元来秘密主義で、自分で隠すことを好む。
— A SCANDAL IN BOHEMIA 『ボヘミアの醜聞』 青空文庫
それがなぜ世間へ知れずにいたかというに、その大名も元来秘密の仕事ですから、たとい途中でどんな事があろうとも、表向きの詮議は出来ません。
— 金の蝋燭 『半七捕物帳』 青空文庫
この相馬の金さんは、金に困ると、青山辺の質屋へ、よく蛇を刀箱に入れて持って行ったものだが、その言い草には、これは先祖伝来秘蔵の名刀だが、他人が見れば蛇に見える!
— 不破の関の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
隧道を通って、広場の向う、地下の客室を開くと、そこはもう山の向側で、八百年来秘められた財宝が、初めて真夏の陽下に曝されたのです。
— 野村胡堂 『水中の宮殿』 青空文庫
「越前の朝倉家について」 と、信長は、その席上で初めて、この二月以来秘めていた意中を打ち割って、一同へ諮った。
— 第三分冊 『新書太閤記』 青空文庫
染めが難かしいために、技は古来秘伝となって残されます。
— 柳宗悦 『手仕事の日本』 青空文庫
それは何かというと、(折角あなたに彫っていただくものなら、自分が、年来秘蔵している古材があるので、それをお用い下さいませんか) とて、恭しく取り出して来たのを見ると、なるほど、それは少なくも六、七百年の年数は枯らしてあったろうと思われる一尺ほどな枕形の角材。
— 空の巻 『宮本武蔵』 青空文庫