氷壁
ひょうへき
名詞
標準
ice wall
文例 · 用例
そのうち、瓦斯の減量につれて浮揚性を失った船形棺は、拳銃を載せたまま湖底に横たわっている妻アビゲイルの死体の上に沈んでいったのですが、一方牧師の身体は、四肢が氷壁に支えられてそのまま氷上に残ってしまい、やがて雨中の水面には氷が張り詰められてゆきました。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
なんだか、大懶獣のいるあたりが空洞のように思われて、いまにも、氷壁をくだいた手が躍りかかりそうな気がする。
— 天母峰 『人外魔境』 青空文庫
|緑の光峰の氷壁で三人の男が落ちかかって綱一本でぶらさがってるのです」「うわア!
— アルプスの潜水夫 ――モンブラン登山の巻 『ノンシャラン道中記』 青空文庫
ある天気晴朗の夏の朝、グラン・ミューレの氷壁の下に勢ぞろいをした六人の人物。
— アルプスの潜水夫 ――モンブラン登山の巻 『ノンシャラン道中記』 青空文庫
南極地方で内陸の探検をするということになると、南極海の氷山と流氷と長い戦いをやったのち、氷の城のように聳えたつ四百尺の氷壁を攀じのぼって、内陸氷の台地の上に出るところからはじまる。
— 久生十蘭 『南極記』 青空文庫
もう一つ、例にとっては悪いが、映画の『氷壁』で、山本富士子は嘗てある男と一夜のまちがいを起したことになっている。
— ―泥棒しても儲ければよいは困る※― 『映画界・小言幸兵衛』 青空文庫
後を振り返ると、二十日前に越えてきたドーラギリが、ヒマラヤの氷壁の上に架空のような唐突な山容を見せ、雲をつくばかりにぬきだしている。
— 久生十蘭 『新西遊記』 青空文庫
作例 · 標準
登山家たちは、目の前に立ちはだかる巨大な氷壁を前に息をのんだ。
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厳冬期の北アルプスでは、多くの谷筋に氷壁が形成される。
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彼は特殊な装備を使い、慎重に氷壁を登り始めた。
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ウィキペディア
『氷壁』(ひょうへき)は、井上靖の長編小説。1956年2月24日から1957年8月22日まで朝日新聞に連載され、1957年に新潮社から単行本が刊行された。
出典: 氷壁 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0