これ幸い
これさいわい
表現
標準
this is my chance
文例 · 用例
そのうちに私のニッケル側が壊れたから、これ幸いとその時計を持って上京して、おやじに新しいのを買ってくれといったら、おやじは仔細らしく私のニッケル側をゆすぶって見たあげくケロリとして、「使えるだけ修繕して使え」 と言って知り合いの時計屋を教えた。
— 夢野久作 『ざんげの塔』 青空文庫
お鎌も内々それを心配していると、その日が暮れてから、おまんが深川から通って来て、なにかの用でお鎌の店へも寄ったので、お鎌はこれ幸いと思って、十五夜御用心の一件をおまんにささやくと、おまんも薄々それを察していたので、万事はあたしに任かせて置きなさいと云って帰った。
— 十五夜御用心 『半七捕物帳』 青空文庫
そこへこの仕儀なので父は、これ幸いとは思わないまでも、一つの機会を掴んだつもり、土地の奴は話にならない、これからは海外へ日本農民の発展の道を講ずるのだと言って、最後の資金を纏めた。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
ぶつかるとすぐに押開いて中にはいると、頑丈な閂が取付けてあるのを発見したので、これ幸いとガッチリ引っかけた。
— 夢野久作 『冥土行進曲』 青空文庫
六 渡韓の計画 かくては前途のため善からじと思案して、ある日|将来の事ども相談し、かついろいろと運動する所ありしに、機よくも朝鮮政府の法律顧問なる資格にて、かの地へ渡航するの便を得たるを以て、これ幸いと郷里にも告げず、旅費等は半ば友人より、その他は非常の手だてにて調え、渡韓の準備全く整いぬ。
— 福田英子 『妾の半生涯』 青空文庫
なにしろ相手の多左衛門が姿を隠してしまっては、万事の掛け合いが巧く行かないと思っている矢さきへ、丁度にここでその姿を見付けたので、重兵衛はこれ幸いと喜んで、いろいろに宥めすかして丸多の店へ連れて帰ろうとしたが、多左衛門はどうしても承知しない。
— 正雪の絵馬 『半七捕物帳』 青空文庫
これ幸いと声をかけて、旦那は深川の平清に来ているので、私がおまえさんを迎いに来たと云う。
— 薄雲の碁盤 『半七捕物帳』 青空文庫
それゆえどうぞして逃げ出そうと思うておりましたところへ、この騒動が降って湧きましたゆえ、これ幸いとあそこの蔭まで参りましたら――お見それ申してお恥ずかしゅうござります。
— 身延に現れた退屈男 『旗本退屈男 第六話』 青空文庫
作例 · 標準
ちょうど暇だったので、これ幸い(これさいわい)とばかりに手伝いを申し出た。
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彼が席を外したのをこれ幸い(これさいわい)と、こっそり彼のデスクを覗いた。
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「これ幸い(これさいわい)に、一つ質問させてください。」
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