腔内
こうない
名詞
標準
文例 · 用例
彼は口腔内にも光があるのを確かめてから、死体を俯向けて、背に現われている鮮紅色の屍斑を目がけ、グサリと小刀の刃を入れた。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
下の一つもだいたい同じ形だが、その方向だけは斜め下になっていて、創底は胸腔内に入っていた。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
)によって流出した血液を胸腔内に充して、肺臓を圧迫し残気を吐き出さしめたと信ずるのである(死後残気の説については、ワグナー、マクドウガル等の実験で、約二十立方インチと計算されている)。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
多分それというのも、胆汁や腹腔内の出血などが、泥さえも交え、ドロドロにかきまざっていたせいもあるでしょうが、ちょうどその色雑多な液の中で、腸綿のとぐろがブワブワ浮んでいるように見えたのです。
— 小栗虫太郎 『白蟻』 青空文庫
当時、三十幾つか取り出されて、現在は屍蝋室の硝子盤の中に貯蔵されているのですがなかには膜が、相当強靭なものもあるのですよ」「なるほど」 と法水も頷いたが、「全く腹腔内の異物が、こんな所に散乱しているなんて、実に薄気味悪い話です。
— 小栗虫太郎 『失楽園殺人事件』 青空文庫
弾は口腔内の上顎から後頭部にはいって、一発で即死とのことだった。
— 豊島与志雄 『父の形見』 青空文庫
あれが多分小学校の三、四年のときだらうから、三、四、五、六、一、二、三、四と実に八年目に私は生理衛生で、鼻汁は鼻腔内粘液が空気の出入りなどでよごれたものなり、といふ事を知つた。
— 平山千代子 『ハナとタマシヒ』 青空文庫
彼は拍動力が心臓の壁および動脈にあることを知っていて、拡張すなわちディアストールが血液を心臓の腔内に引きこみ、シストールが血液を外に出すことを知っていた。
— イェール大学で1913年に行った一連の講義 『近代医学の興隆』 青空文庫