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死出の旅

しでのたび
表現名詞
1
標準
one's last journey
文例 · 用例
それは席の末座に列つて居つた一個の年老たる伊太利の婦人で、此女は日出雄少年の保姆にと、久しき以前に、遠き田舍から雇入れた女の相で、背の低い、白髮の、極く正直相な老女であるが、前の程より愁然と頭を埀れて、丁度死出の旅路に行く人を送るかの如く、頻りに涙を流して居る。
押川春浪 海島冐檢奇譚 海底軍艦 青空文庫
いつの間にかお辻が丹念に蓄へて置いた珊瑚の根掛けや珠珍の煙草入れ、大切に掛け惜んでゐた縞縮緬の丹前、娘達の別れがたみの人形、宗右衛門自身が江戸の或る大名家老から頂戴した羽二重の褥が紅白二枚、死出の旅路をひとりで辿るお辻の小さな足にも殊更に絹|足袋を作つて穿かせ、穿きかへまでも一足添へた。
岡本かの子 老主の一時期 青空文庫
自分を誇大して取り返しのつかない死出の旅をしないでいてくれ。
有島武郎 生まれいずる悩み 青空文庫
死出の旅に家出したというか、出かけたはいつごろだ」「ほんのいましがたでござります」「出かけるところを見ておったか」「いいえ、それが不思議でござります。
子持ちすずり 右門捕物帖 青空文庫
奥さまが死出の旅路にお出かけなさったなぞとはまっかな偽り、その奥さまは人にさらわれたんでござります。
子持ちすずり 右門捕物帖 青空文庫
その書置もあり来たりの書置に見るように、先き立つ不孝をお許し下され度、生きて添われぬ二人に候えば死出の旅路へ急ぎ候、というような決り文句は一字も書いてはなくて、只二人の身元だけを書き流しにしるした型破りの書置なのでした。
幽霊を買った退屈男 旗本退屈男 第十話 青空文庫
」「あるもないもねえ、友次郎だんななんぞ、もうとっくに死出の旅へお出かけですよ」「なにッ。
闇男 右門捕物帖 青空文庫
思ひ出るこゝぞむかしの藪なりし、    いとまもつげでこのわが身、あへなくも落つる樹の葉の連となり    死出の旅路にいそぎける。
北村透谷 北村透谷詩集 青空文庫
作例 · 標準
彼は静かに死出の旅へと向かった。
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死出の旅立ちを前に、家族との時間を大切にした。
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死出の旅路に幸多かれと願う。
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