琴糸
きんし
名詞
標準
文例 · 用例
俳諧の師二世|桂の本琴糸女の授くる所の号である。
— 森鴎外 『渋江抽斎』 青空文庫
なよたけの愛の琴糸をふるわせるまことの心を持った若者は貴方だったのじゃな?
— 加藤道夫 『なよたけ』 青空文庫
琴糸は黄色なものと思っていましたのに、ひどく古びて灰色に見えますし、その音もさっぱり立ちません。
— 小金井喜美子 『鴎外の思い出』 青空文庫
はっはははは、琴糸が涙に湿める、なんぞ、他の曲を所望、ほかの、涙などこぼさぬ曲を……』七尺の屏風は躍るともよも踰えじ羅綾のたもとは引けばなどか截れざらん 壁の高い家と家との路地の空から、夏の月が、飽かない顔して、晩くまで縁先を覗いていた。
— 吉川英治 『新編忠臣蔵』 青空文庫