華麗なる
かれいなる
連体詞
標準
The Great (e.g. in film and book titles)
文例 · 用例
就中高山植物の美麗は熱帯の壮大華麗なる花を凌ぐのであるが、高山植物の美観は他日題を改めて説くつもりである。
— 小島烏水 『高山の雪』 青空文庫
私は、私のファウスタスを再生せしむる為にはセラピスやイシスの秘法を受得して、彼を絞殺した文明宗教と戦ひながら、怪奇な、そして華麗なる混沌芸術の地獄へ導かしめなければならなかつた。
— 牧野信一 『痴酔記』 青空文庫
灰色の毛皮の敷物の端を車の後に垂れて、横縞の華麗なる浮波織の蔽膝して、提灯の徽章はTの花文字を二個組合せたるなり。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
それまでも彼の作品の内部に常にわだかまつてゐた黒いものは、既に僕の見てゐたものであるが、それにも拘らず彼の作品の外部は華やかでさへあつたのに、(それ故一種の「華麗なる寂しさ」が彼の作品を掩うてゐたのだ)、その頃から彼の作品はその内部の黒いものを外側にまで露骨に現はしはじめたのである。
— ――藝術家としての彼を論ず―― 『芥川龍之介論』 青空文庫
駘蕩たる紺碧の波に浮ぶ、ここは「|ニース突堤遊楽館」の華麗なる海上大食堂。
— 南風吹かば ――モンテ・カルロの巻―― 『ノンシャラン道中記』 青空文庫
かくて此の戦は伊、米の二強国も加はり華麗なる都は炎の苞にかはり修羅の大激戦は世界の天地を震駭して、之が結末は大正七年末独軍の屈服により終り、明けて大正八年六月廿八日フランスはベルサイユ宮殿に於て講和会議が開かれ、調印がすんだのは此の戦の起った「其の日」であった。
— 槇村浩 『世界大戦の後』 青空文庫
五右衛門こゝは、所間遠にて、おもしろからず、よき所にて見せ参らせ候はんとて、四条の町の華麗なる家にともなひけり。
— 国枝史郎 『五右衛門と新左』 青空文庫
併し堅く汚れた床の中に困臥する身にも、豐富華麗なる生活を夢みるだけの自由は許されてゐるのである。
— 阿部次郎 『三太郎の日記 第一』 青空文庫
作例 · 標準
『華麗なるギャツビー』は、禁酒法時代のニューヨークを舞台に、一途な愛を貫こうとした男の虚構と栄光を描いた不朽の名作である。
山崎豊子の代表作『華麗なる一族』は、高度経済成長期の政財界を舞台に、巨大銀行の合併と一族の崩壊をダイナミックに描き出した。
アイドルから実力派俳優への華麗なる転身を遂げた彼女は、新境地となったサスペンスドラマで見事な演技を披露している。
予告状通りに国宝級のダイヤを盗み出した怪盗の華麗なる手口は、警察の威信を失墜させるほどに完璧なものだった。