上行
じょうこう
名詞
標準
文例 · 用例
たとえば、上行して盤渉より壱越を経て平調に至る旋律にあって、実際上の壱越は理論上の高さよりもやや低いのである。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
あんな気障な伝言をたのんで置いた以上行くよりほかに仕様があるまい。
— 織田作之助 『夜の構図』 青空文庫
上行くとあぜこえいゆき。
— 長塚節 『長塚節歌集 上』 青空文庫
創は心臓のいくぶん上方で、おそらく上行大動脈を切断しているものと思われたが、円形の何か金属らしい、径一|糎ほどの刺傷だった。
— 小栗虫太郎 『潜航艇「鷹の城」』 青空文庫
と云うのは、上行大動脈に達している創底を調べると、そこには毫も、兇器の先で印された創痕がないばかりでなく、かえってその血管を、押し潰していることが判ったからだ。
— 小栗虫太郎 『潜航艇「鷹の城」』 青空文庫
寺は其角と同じく二本榎上行寺である。
— 森鴎外 『細木香以』 青空文庫
だいぶ大勢の積りだし、不参の人もありそうだから、飛入をしても構わないのですが、それでは徳義上行かれぬなんぞと、あなたの事だから云うかも知れない。
— 森鴎外 『百物語』 青空文庫
戯恋馬上行一 ここらあたりは、スカンジナビアかどこか、北欧の景色に似ているという、薄白く霧のかかっている草野原で、土地の女の子が撫子をつんでいる。
— 菊池寛 『貞操問答』 青空文庫