奥印
おくいん
名詞
標準
official seal
文例 · 用例
其処には色々な字書があると云うことを聞出したから、如何かしてその字書を借りたいものだ、借りるには入門しなければならぬ、けれども藩士が出抜けに公儀(幕府)の調所に入門したいと云ても許すものでない、藩士の入門|願にはその藩の留守居と云うものが願書に奥印をして然る後に入門を許すと云う。
— 福翁自伝 『福翁自伝』 青空文庫
夫れから藩の留守居の処に行て奥印の事を頼み、私はを着て蕃書調所に行て入門を願うた。
— 福翁自伝 『福翁自伝』 青空文庫
即ち関係地主の過半数は反対であるにも関せず、会社は村長の奥印をもって東京府庁に宛てゝ墓地新設予定地御臨検願を出して了う。
— 徳冨健次郎 『みみずのたはこと』 青空文庫
それは「みみずのたはこと」が出た大正二年から今大正十二年にわたる十年間の私共の消息なり述懐なりで、即ちまた私共がみみずのたはことに捺く奥印であります。
— 徳冨健次郎 『みみずのたはこと』 青空文庫
「みみずのたはこと」に著者のつく奥印です。
— 徳冨健次郎 『みみずのたはこと』 青空文庫
商売敵か、家督争いか、高利の奥印金に悩まされた御家人か――いずれそんなものだろう」「ヘエ――」「切半や役料を捌いて、細い口銭を取っただけじゃ、札差が千両株と言われる道理はねえ。
— 双生児の呪 『銭形平次捕物控』 青空文庫
一月五日には永代の下で、一と晩この俺と小三郎は話していた」 用意した三梃の駕籠、三人はまず数寄屋橋内南町奉行所に飛ぶと、そこに待っていた与力笹野新三郎は、手を廻して老中の奥印を捺した赦免状を用意していました。
— 刑場の花嫁 『銭形平次捕物控』 青空文庫
だが、せっかく十年もこの道にはいって、水を担ぎ薪を割り、夜は夜で、足腰を揉むなど、ずいぶん辛抱して来たのに、奥印可も貰わないで離れては、そのあいだの勤めは水の泡というものなんで、もう一年か、もう二年かと、じっと、我慢をしているところだ。
— 小野忠明 『剣の四君子』 青空文庫
作例 · 標準
例句