爛れ
ただれ
名詞
標準
sore
文例 · 用例
厚味の雲の奥で、日が茜さしたのか、東の空が一面に古代紫のように燻んだ色になった……富士の鼠色は爛れた……淡赭色の光輝を帯びたが、ほんの瞬く間でもとの沈欝に返って、ひッそりと静まった。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
それに比べると、夏の富士は、焙烙色に赭ッちゃけた焼け爛れを剥き出しにした石山であるのに、この水々しさと若さは、どうしたものであろう。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
始めに入れておいただけの物が煮爛れ煮固まっているに過ぎないだろうとしか思われない。
— 寺田寅彦 『厄年と etc.』 青空文庫
灼熱した塵埃の空に幾百筋も赫く爛れ込んでいる煙突の煙。
— 岡本かの子 『渾沌未分』 青空文庫
やや左手の眼の前に落ちかかる日輪は爛れたような日中のごみを風に吹き払われ、ただ肉桃色の盆のように空虚に丸い。
— 岡本かの子 『渾沌未分』 青空文庫
」 百人長は憤然として、「何だ、それでも生命があるでないか、たとい肉が爛れようが、さ、皮が裂けようがだ、呼吸があったくらいの拷問なら大抵知れたもんでないか。
— 泉鏡花 『海城発電』 青空文庫
が、小鼻の両傍から頤へかけて、口のまはりを、ぐしやりと輪取つて、瘡だか、火傷だか、赤爛れにべつたりと爛れて居た。
— 泉鏡太郎 『銀鼎』 青空文庫
と思ふと、立つ泡が、雪を震はす白い膚の爛れるやうで。
— 泉鏡太郎 『続銀鼎』 青空文庫
作例 · 標準
口の端にできた爛れが、食事のたびにしみて痛む。
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彼の腕には、火傷の跡がひどい爛れとなって残っていた。
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湿疹が悪化し、足の裏全体に赤みを帯びた爛れが広がっている。
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