色的
しきてき
名詞
標準
文例 · 用例
N市は地方色的に利己的なところであった。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫
」と、うなずくのを、踊りながら好色的な上眼づかいに見て、かの女は僕の背中にエピキュリアン同志のする暗号をつたえると、「――お世話しましょうか?
— 吉行エイスケ 『東京ロマンティック恋愛記』 青空文庫
溺死人、海水浴、入浴、海女……そしてもっと好色的な意味で、裸体というものは一体に「濡れる」という感覚を聯想させるものだが、たしかにこの際の雨は、その娘の一糸もまとわぬ姿を、一層なまなましく……というより痛々しく見せるのに効果があった。
— 織田作之助 『夜光虫』 青空文庫
しかし、花嫁がよほど好色的でない限り、つまり処女の場合、例外なしに殆んど気絶状態になって夫に体を許すという儀式が、何が目出度いんでしょう。
— 織田作之助 『夜の構図』 青空文庫
三十六歳で始めて一万円貯めた時に生やした口髭は彼の威厳に非常に関係あるものだが、この時はむしろ好色的にすら見えた。
— 織田作之助 『俗臭』 青空文庫
そんな田舎武士の心にも、好色的な風流気があって、美人を多く妻妾として集めたい望みを持っているのである。
— 玉鬘 『源氏物語』 青空文庫
原色的な鮮麗な色彩と、燃上る光と熱。
— 中島敦 『かめれおん日記』 青空文庫
もっとも、あの不埒な八戒の解釈によれば、俺たちの――少なくとも悟空の師父に対する敬愛の中には、多分に男色的要素が含まれているというのだが。
— ―沙門悟浄の手記― 『悟浄歎異』 青空文庫