恋の悩み
こいのなやみ
名詞
標準
pain of love
文例 · 用例
その後源氏は瘧病になったり、病気がなおると少年時代からの苦しい恋の悩みに世の中に忘れてしまうほどに物思いをしたりして、この年の春と夏とが過ぎてしまった。
— 末摘花 『源氏物語』 青空文庫
それから又、もう本統に恋の悩みで面やつれているように弱々しく歩み返し、吐息をついて、生垣の前へ戻ると、そこに転がっていた五寸位直径のある石の下へ手紙をはさんで、一寸娘へ哀願するような一瞥を投げ、思い切ったように立ち上って、早足に其処を遠ざかった。
— 松永延造 『職工と微笑』 青空文庫
その頁のゲーテの詩抄は、「今はたゞ朧に見ゆるのみ、青春の夢、失ひたる恋の悩み、いと深き狭霧の彼方――」とあつた。
— 牧野信一 『日本橋』 青空文庫
恋の悩みは片時もかれをして心を静かならしめることができなかった。
— 田山花袋 『田舎教師』 青空文庫
コックの松山は、ちよつと見るとフランチョット・トーン張りの上品ぶつた顔をしてゐたが、肌触りに荒い感じがあつて、何うかすると酷い恐い目をするのだつたが、晴代に失恋の悩みを聴いてもらつたところから、親しみが生じて、料理を特別に一皿作つてくれることも屡々あつた。
— 徳田秋声 『のらもの』 青空文庫
青年で気楽な位置におりましたころから、続いて恋愛を生活の一部にして来ていますれば、こんなに不器用な恋の悩みをしないでも済んだろうと思います。
— 夕霧一 『源氏物語』 青空文庫
これを舞台で見ると、恰も阿片でも飲んだやうに麻酔させられ、夢心地に追憶的な恋の悩みを感ずるであらう。
— 野口米次郎 『能楽論』 青空文庫
俺はただ恋の悩みにあこがれて居たのだ。
— 浜尾四郎 『彼が殺したか』 青空文庫
作例 · 標準
恋の悩みに夜も眠れず、彼は朝まで窓の外の月を眺めて過ごした。
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「どんなに些細なことでもいいから、君の恋の悩みを聞かせてくれないか?」
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占い師の館には、恋の悩みを抱えた若者たちが連日行列を作っている。
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