袖の露
そでのつゆ
名詞
標準
tears falling onto the sleeve
文例 · 用例
半生にして伉儷を喪ひ、重なるなげきに、この前後數日は、筆執る力も出でず、強ひて稿本に向かへば、あなにく、「ろ」の部「ろめい」(露命)などいふ語に出であふぞ袖の露なる、卷を掩ひて寢に就けば、角枕はまた粲たり。
— 大槻文彦 『ことばのうみのおくがき』 青空文庫
しかるに『古今』においては、もとより単純に露であり雨である場合も多いが、しかし「袖の露」、「露の命」、「涙の雨」というふうな使い方はすでにもう始まっている。
— 和辻哲郎 『日本精神史研究』 青空文庫
作例 · 標準
古びた手紙を読み返し、彼女の目から袖の露が静かに伝った。
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春の夜、庭の椿の花びらに宿った露が、いつの間にか着物の袖を濡らしていた。
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別れを惜しむ君の瞳に映る涙は、まさに袖の露のようだった。
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