通廊
つうろう
名詞
標準
文例 · 用例
内のか、外のか、重なり疊んだ棟がなぞへに、次第低に、溪流の岸に臨んで、通廊下が、屋根ながら、斜違ひに緩く上り、又急に降りる。
— 泉鏡太郎 『飯坂ゆき』 青空文庫
後になると私は、キュクロプス式の石の通廊を浮遊し、同じ醜悪な巨石建築の中の巨大な斜面を登り降りしているような幻覚を覚えた。
— H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft 『時間からの影』 青空文庫
夢が現の世に噴き出し、砂に埋もれた巨石の一つ一つが人類以前の石造建築の果てしない部屋や通廊の一部に見え、そこには彫刻が、我が精神が大いなる種族に囚われていた間慣れ親しんだおかげで知りすぎた記号が、存在するように思えたのだ(*6-2)。
— H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft 『時間からの影』 青空文庫
だがその間も私は部屋や通廊と同じ位、砂に覆われた石材をも見ていたのだ、発光する結晶のランプと同様に邪悪な焼け付くような月を、窓の彼方のたなびく羊歯と同様に何処までも続く沙漠を。
— H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft 『時間からの影』 青空文庫
これはかつて高さ三メートルのキュクロプス式通廊で、八角形の石板で舗装され、頭上にはがっしりした穹窿があった。
— H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft 『時間からの影』 青空文庫
私が立っていた何千年紀を遡る、幾時代もの間人目に触れなかった通廊は、明確かつ絶対的に、眠りの中でアーカム・クレイン街の自宅同様に知悉している何ものかのオリジナルに他ならなかった。
— H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft 『時間からの影』 青空文庫
私は戦慄の部屋や通廊や斜路のことを夢から思い出すままに考えていた。
— H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft 『時間からの影』 青空文庫
全ての物が、私がそこにあるはずだと知っていた場所にあり、私は自信たっぷりに広大な横断通廊への入り口を塞いでいる山の上へと登っていった。
— H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft 『時間からの影』 青空文庫