破れ鐘
われがね
名詞
標準
cracked bell
文例 · 用例
アッ、これだナ」 と怪人が喜びの声をあげたとき、不意に天井の方から破れ鐘のような声が鳴り響いた。
— 海野十三 『流線間諜』 青空文庫
老人はにやにや笑つて答へないが、若者の一人が眞面目くさつて考へこみ、多少ためらつた末に「そりや、ごつつおうの方がええ」と答へ、「わしかてその方がええ」ともう一人の若者がそれに相槌を打つのを聞くと、その男は怒つたやうな破れ鐘のやうな聲を出して怒鳴るのであつた。
— 島木健作 『癩』 青空文庫
老人はにやにや笑って答えないが、若者の一人が真面目くさって考えこみ、多少ためらった末に「そりゃ、ごっつぉうの方がええ」と答え、「わしかてその方がええ」ともう一人の若者がそれに相槌を打つのを聞くと、その男は怒ったような破れ鐘のような声を出して怒鳴るのであった。
— 島木健作 『癩』 青空文庫
が、それらを見直す前に、その蟋蟀が戸板のような羽根を擦り合わせ、鼓膜のしびれるような、破れ鐘のようなチンチロリンをはじめたのである。
— 蘭郁二郎 『地図にない島』 青空文庫
酔つ払ふと大はしやぎで、ふだんは蚊のなくやうな細い声しかでないくせに、こんなチッポケな痩身のどこからでると思ふやうな破れ鐘の声で応援団のやうに熱狂乱舞して合ひの手に胴間声にメッキのやうなツヤをかぶせて御婦人を讃美礼讃したり口説いたりする。
— 坂口安吾 『オモチャ箱』 青空文庫
「オーイ皆、ちょっと静かにせんかッ」 大江山課長が破れ鐘のような声で呶鳴った。
— 海野十三 『恐怖の口笛』 青空文庫
酔っ払うと大はしゃぎで、ふだんは蚊のなくような細い声しかでないくせに、こんなチッポケな痩身のどこからでると思うような破れ鐘の声で応援団のように熱狂乱舞して合いの手に胴間声にメッキのようなツヤをかぶせて御婦人を讃美礼讃したり口説いたりする。
— 坂口安吾 『オモチャ箱』 青空文庫
破れ鐘のやうな声だつた。
— ――夢と知性―― 『吹雪物語』 青空文庫
作例 · 標準
寺の破れ鐘は、寂しげな音を響かせた。
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彼の声は、まるで破れ鐘のようにかすれていた。
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古い教会の破れ鐘は、もう鳴ることはない。
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