産所
さんじょ
名詞
標準
文例 · 用例
取揚婆さんは前へ早や駆抜けて、黒門のお部屋へ産所の用意。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
黒門へ着かしって、産所へ据えよう、としますとの、それ、出養生の嬢様の、お産の床と同一じゃ。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
そのうち復一は東京の中学を卒え、家畜魚類の研究に力を注いでいる関西のある湖の岸の水産所へ研究生に入ることになった。
— 岡本かの子 『金魚撩乱』 青空文庫
あまりに募る迫害に恐れたのか、それともまた子猫がもう一人前になったのか、縁の下の産所も永久に見捨ててどこかへ移って行った。
— 寺田寅彦 『ねずみと猫』 青空文庫
生暖い、風に當つて、目が、ぐら/\としましたつけ……産所へ倒れて了ひました。
— 泉鏡太郎 『淺茅生』 青空文庫
本丸は警固大明神の社のあつた跡なので、血の汚を避けて、これも利安に預けてある東の丸に産所をしつらはせたのである。
— 森鴎外 『栗山大膳』 青空文庫
此ノ日本改造法案ヲ一貫スル原理ハ、國民ノ財産所有權ヲ否定スル者ニ非ズシテ、全國民ニ其所有權ヲ保障シ享樂セシメントスルニ在リ。
— 北一輝 『日本改造法案大綱』 青空文庫
殿方は産所へお這入りになるものではありません」 と叱りつけましたので、お父様は又慌ててお炬燵へお這入りになって、頭から蒲団をお冠りになりました。
— 夢野久作 『押絵の奇蹟』 青空文庫