臆面もなく
おくめんもなく
表現副詞
標準
brazenly
文例 · 用例
以上はただ全くの素人の想い出話のついでに思い付くままの空想を臆面もなく書付けて見ただけである。
— 寺田寅彦 『鴫突き』 青空文庫
ここまで書いて来て振り返ってみると自分ながら随分臆面もなくよくこれだけ書いたものだと思う。
— 寺田寅彦 『津田青楓君の画と南画の芸術的価値』 青空文庫
父は暇さえあれば母をつかまえて小言と自慢話ばかりしているし、弟は誰の神経でもいらだたせずにはおかないような鈍いしぶとさを臆面もなくはだけて、一日三界人々の侮蔑と嘆きとの種になっている。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
人の醜い部分に臆面もなく注意を向けていたのを……そのつもりではなかったのだが……すまなく思った。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
按ずるに日本橋の上へは、困った浪花節の大高源吾が臆面もなく顕れるのであるが、いまだ幸に西河岸へ定九郎の出た唄を聞かぬ。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
花屋の庭は美しかろう、散歩の時は寄ってみるよ、情郎は居ないか、その節邪魔にすると棄置かんよ、などと大上段に斬込んで、臆面もなく遊びに来て、最初は娘の謂うごとく、若山を兄だと思っていた。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
」とお丹の指揮に手空の奴等、一足先に駈出だして、派出所の前にずらりと並び、臆面もなく一斉に尾籠の振舞、さはせぬ奴は背後より手を拍きて、「鳴るは滝の水。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
私は臆面もなくH老人を責めS夫人を責めて饒舌であり過ぎた。
— 種田山頭火 『物を大切にする心』 青空文庫
作例 · 標準
例句