黒痣
くろあざ
名詞
標準
文例 · 用例
勢州四日市にて見たる美人三日|眼前にちらつきたるが其は額に黒痣ありてその位置に白毫を付なばと考えしなり。
— 幸田露伴 『風流仏』 青空文庫
目の下の黒痣まで知っている己がいる。
— 森鴎外 『護持院原の敵討』 青空文庫
と、裸かの右腕に黒痣のような前歯の跡。
— 三つの足跡 『釘抜藤吉捕物覚書』 青空文庫
彼の片頬には見るも恐ろしい蟹のような形をした黒痣がアリアリと浮きでていた。
— 海野十三 『恐怖の口笛』 青空文庫
その腕を烈しく握られたからであろう、一所黒痣が出来ている。
— 国枝史郎 『血ぬられた懐刀』 青空文庫
左のこめかみから頬へかけて太い黒痣ができている。
— 国枝史郎 『娘煙術師』 青空文庫
みるみる黒痣はふくれ上がる。
— 国枝史郎 『娘煙術師』 青空文庫
「吉原でしたかえ、お楽しみだったねえ」「…………」 笑いもせず厭な顔もせず、左半面額から頤まで、ペッタリ墨でも塗ったように、黒痣のある妖怪のような顔を、無表情にして三十郎は坐った。
— 国枝史郎 『猫の蚤とり武士』 青空文庫