鞠場
まりば
名詞
標準
文例 · 用例
和津が野に馬のりすてて青丹よし奈良路を近み徒歩ゆわれきぬふるさとに芽ぐむ柳も浄御原きよき昔の鞠場なるらん夢三首。
— 與謝野禮嚴 『禮嚴法師歌集』 青空文庫
しかるに都下繁昌につれて、追々食店多くなりし中に、明和のころ深川洲崎の料理茶屋は、升屋祝阿彌といふ京都風に傚ひたるべし、此者夫婦の機を見る才あり、しかも事好、廣座敷、二の間、三の間、小座敷、小亭、又は數奇屋|鞠場まであり、中庭推して知るべし。
— 長谷川時雨 『花火と大川端』 青空文庫
三十二 道庵先生のハイキングコースは、上平館を出でて、通例だれもがする小高野から鞠場へかけての胆吹の表参道であります。
— 恐山の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
それから登りますと三所権現があり、それをまた十町登りますると鞠場というのへ出ると承りました。
— 胆吹の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
その鞠場より上へは女人は登ることを止められてあるそうでございます。
— 胆吹の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
洲崎弁天に面した、堀沿いの広大な構えで、総二階の善美を尽した母屋に、大小三十余の座敷があり、ほかに別棟の数寄屋が三棟と、庭の一部には鞠場が設けてあった。
— 山本周五郎 『風流太平記』 青空文庫
鞠場というのはどんなふうになっているのか、いちど見たいと思っていたし、築山へ登ると(夜ではしようがないが)富士山と筑波が見えるそうであった。
— 山本周五郎 『風流太平記』 青空文庫
したが唯今、殿下には、おん鞠場へ出て、公卿輩を相手に、蹴まりに興じておられますゆえ、しばらく、その辺でお待ちくださらぬか」 と、いう。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫