広っぱ
ひろっぱ
名詞
標準
文例 · 用例
広っぱがあって、それからが、プカプカドンドンだ。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
八丁堀のごみごみしているところとは違って、この広っぱならしずかだぜ」「ちえッ。
— 笛の秘密 『右門捕物帖』 青空文庫
彼はその広っぱの寒いこと、外套のなくなっていることを感じて、わめきはじめたが、とうていその声が広場の端までとどくはずはなかった。
— ニコライ・ゴーゴリ 『外套』 青空文庫
農場の広っぱに国立出版所の赤い星で飾った売店があって、本や雑誌をうっている。
— 宮本百合子 『今にわれらも』 青空文庫
――おや、あの木立もない広っぱに、大分かたまって蠢いていますね。
— 宮本百合子 『対話』 青空文庫
すっかり緑いろの顔色になった磯五が、小石川の金剛寺坂へ急いで、若松屋の屋敷のある坂の中途にさしかかったところに、そこに、草のはえている広っぱがあって、付近の人が加宮跡と呼んでいた。
— 林不忘 『巷説享保図絵』 青空文庫
そこは交番の横の工場のモーターが唸っているきりで、がらんとした広っぱ。
— 林芙美子 『放浪記(初出)』 青空文庫
或る日私は又その広っぱを通りかかって、子供たちに例によって、英語演説をしたり、赤んべやお化けの真似をしていたが、後ろで噴き出す者があるので振り返って見ると、粗末な洋装した少女がバケツに鶏にやる餌か何か入れたのを持ってさも可笑しそうに立ち止っていた。
— 倉田百三 『光り合ういのち』 青空文庫