土塊
つちくれ異読 どかい
名詞多音語
標準
lump of earth
文例 · 用例
皆不折が書いたので水彩の方は富士の六合目で磊々たる赭土塊を踏んで向うへ行く人物もある。
— 寺田寅彦 『根岸庵を訪う記』 青空文庫
頭が暗い土塊になつて、ただもうラアラア唱つてゆくのだ。
— 中原中也 『山羊の歌』 青空文庫
それには私の過去の道筋で拾い集めて来たあらゆる宝石や土塊や草花や昆虫や、たとえそれが蚯蚓や蛆虫であろうとも一切のものを「現在の鍋」に打ち込んで煮詰めてみようと思っている。
— 寺田寅彦 『厄年と etc.』 青空文庫
其處に堆積した土塊のやうなものはよく見るとみな石炭であつた。
— 寺田寅彦 『寫生紀行』 青空文庫
ぐっしゃり一まとめに土塊のように置いてあった。
— 伊藤左千夫 『奈々子』 青空文庫
さて、このすえ付け作業がすむと今度は、両手を希薄な泥汁に浸したのちに、その手で回転する団塊の胴を両方から押えながら下から上へとだんだんなで上げると、今まではただの不規則な土塊であったものが、「回転的対称」という一つの統整原理の生命を吹き込まれただけで忽然として「生きて」来る。
— 寺田寅彦 『空想日録』 青空文庫
次には、この土塊の円筒の頂上へ握りこぶしをぐうっと押し込むと、筒の頭が開いて内にはがらんとした空洞ができ、そうしてそれが次第に内部へ広がると同時に、胴体の側面が静かにふくれ出してどうやら壺らしいものの形が展開されて行くのである。
— 寺田寅彦 『空想日録』 青空文庫
しかし、そういう理屈はいっさい抜きにして、あの陶工の両手の間で死んだ土塊が真に生き物のように生長して行く光景を見ている瞬間には、どうしても人間のものを生み出す創作能力の尊さを賛美しないわけには行かないのであった。
— 寺田寅彦 『空想日録』 青空文庫
作例 · 標準
子供たちは庭で土塊を投げ合って遊んでいた。
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長い間耕されていない畑には、硬い土塊がゴロゴロしていた。
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雨でぬかるんだ道は、足元に土塊がまとわりついて歩きにくい。
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