生臭み
なまぐさみ
名詞
標準
文例 · 用例
鰯の煮物を作るにも、しそと土しょうがをいれ、酢と醤油以外に水を使わず、些も生臭味の出ない様に煮るこつを心得ているといった風で、やもめ暮しに重宝であった。
— 織田作之助 『俗臭』 青空文庫
○鰯を煮付になす時梅干一、二個入れて煮れば生臭味を去る。
— 秋の巻 『食道楽』 青空文庫
おまえ自身でやぶいてすててもいいという気になれば、その血書の生臭味はもうそれで洗い流されたようなものだ。
— 第四部 『次郎物語』 青空文庫
私にしてみれば昔から「先生」と呼んでゐた人を今更「氏」扱ひにするのは変であつたが、氏にしてみれば、私がいつの間にか書生臭味を脱却し、二重廻しに山高帽と云ふいでたちで「先生」などゝ呼びかけるのが、気障に聞えたのであらう。
— 谷崎潤一郎 『青春物語』 青空文庫