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苦茗

くめい
名詞
1
標準
bitter tea
文例 · 用例
禅房の一室夜いたくも更け渡りて孤燈沈々たる時、我ひとり冷えたる苦茗を啜つて、苦吟又苦吟、額に汗を覚ゆる惨憺の有様を、最も同情ある顔付して柱の上より見守りたるもこの帽子なり。
石川啄木 閑天地 青空文庫
」 二人は郷土のお菓子を摘みながら小さな煎茶茶碗で苦茗を啜りながら語つた。
徳田秋聲 芭蕉と歯朶 青空文庫
苦茗をすゝる前に、まづ最初の一杯を観世音に献じる、そして仏といふものが、したしみふかい存在として示現する。
種田山頭火 其中日記 青空文庫
苦茗、といふよりも熱茗をすゝる、まづ最初の一杯を仏前に供へることは決して忘れない、私にも草庵一風の茶味があつてもよからう、しかし、酒から茶への転換はまだ/\むつかしい。
種田山頭火 其中日記 青空文庫
苦茗をすゝる朝の気持は何ともいへないすが/\しさである、私は思ふ、茶は頭脳を明快にする、酒は感興を喚ぶ、煙草は気を紛らす、茶は澄み酒は踊り煙草は漂ふ、だから、考へるには茶をすゝり、作るには酒を飲み、忘れるには煙草を喫ふがよい。
種田山頭火 其中日記 青空文庫
そこの冷嚴な朝の道場へ出て、稽古にひと汗かいた人々に圍まれて苦茗をすすりながら、或る朝、中山氏が語つてゐた話のこれは斷片である。
吉川英治 折々の記 青空文庫
それほどに、一刻を争うのです」 次席老中|太田備中守は、幸いに、もう書院に出て、朝の苦茗をすすっていた。
吉川英治 牢獄の花嫁 青空文庫
しずかに苦茗をすすって、「文八、これが分るか」 と、机のうえの詩稿を出して見せた。
吉川英治 梅里先生行状記 青空文庫
作例 · 標準
疲れた体には、温かい苦茗が一番効く。
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彼女は薬だと思って、渋々苦茗を口にした。
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禅寺で出された苦茗は、心を落ち着かせる効果があった。
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