花人
はなびと
名詞
標準
文例 · 用例
縁側を少し離れた所に咲いた女郎花を手に折って「何にほふらん」(女郎花人のもの言ひさがにくき世に)と口ずさんで立っていた。
— 手習 『源氏物語』 青空文庫
行人莫上長堤望 行人長堤に上りて望むこと莫れ、風起楊花愁殺人 風起れば楊花人を愁殺す。
— 河上肇 『閑人詩話』 青空文庫
と読ませてあるけれども、結句は「風起らば楊花人を愁殺せん」と読ませたいものである。
— 河上肇 『閑人詩話』 青空文庫
花人を棹に堰き舟出でにけり みどり女伏せ籠の雛にかゞみぬ花吹雪 同 花見の人を乗りこぼれるほどのせた渡舟が、尚も乗りこまんとひしめく岸の群衆を、棹で堰きとめ残したまま漕ぎ出てしまったという、目に見る如き面白さ。
— 杉田久女 『桜花を詠める句』 青空文庫
近代女流俳句は写生に立脚して、古句よりはるかに純文芸的に鋭敏に、或は夕風にゆらぐ一朶の花を写し、或は花人を叙し、花の雨嵐の花等あらゆる桜花を凝視して、元禄天明女流の描きえなかった領域までもよみこなし、量質共に昔の句に優るとも劣ってはいない。
— 杉田久女 『桜花を詠める句』 青空文庫
鉄車百里向西倫、野外風光未見春、遥憶故国三月末、東台山下賞花人。
— 井上円了 『西航日録』 青空文庫
)愛州無物与吾親、林野風寒未見春、遥憶故園三月末、東台山下賞花人。
— 井上円了 『南半球五万哩』 青空文庫
)「雨のごと散る春の花人皆の頭の上に閃き落ち、田畑の緑なる恵青人草に4615かゞやきて見ゆる時、身は細けれど胸広きエルフの群は救はれむ人ある方へ急ぐなり。
— FAUST. EINE TRAGODIE 『ファウスト』 青空文庫