音楽堂
おんがくどう
名詞
標準
concert hall
文例 · 用例
しかし浴場に附属した礼拝堂と図書館と画廊と音楽堂と運動場の建築が必要であると云って、それで三人でこの仮想的浴場のプランを画いてみたりした。
— 寺田寅彦 『電車と風呂』 青空文庫
やがて時計の長短針が一つになって十二時を指すと、音楽堂の上から一発の砲声が轟いた。
— 押川春浪 『月世界競争探検』 青空文庫
こんな汚い恰好で銀座歩くのンいやだけど、兄ちゃんと一緒だったら、いいわ」 高台寺の道を抜けて、円山の音楽堂の横を交番の近くまで来た時、京吉は石段下の方から登って来た若い女の姿を見て、おやっと立ち停った。
— 織田作之助 『土曜夫人』 青空文庫
戦争が終って間もなく、ある野外音楽会の実況放送があったが、紹介の放送員はさすがに戦争中と異った型を出そうとしたらしく、「ここ何々の音楽堂の上の青空には、赤トンボが一匹スイスイと飛んでおりまして、まことに野外音楽会にふさわしい絶好の秋日和でございます」と猫撫声に変っていた。
— 織田作之助 『神経』 青空文庫
しかし私には白昼夏の光のふりそそぐ日比谷公園の音楽堂の上に、凡ての満足と充実した凡ての生の歓喜とを以てその古琴独奏の矜を衆人の目前に曝すだけの勇気はない。
— 北原白秋 『桐の花とカステラ』 青空文庫
夕べに二時間ほどデイズ音楽堂に行っても、仕事のあとなら差し支えありませんよ。
— THE STOCK-BROKER'S CLERK 『株式仲買人』 青空文庫
彼はその私財をもって方々に劇場や音楽堂を建てたり、競技場や競走路をつくったり水道や温浴場をこさえたり、ギリシャ各地の滅びた都市を復旧再興させたり、実にさまざまの驚くべき大規模な公益事業をしているが、もってその富のいかに巨大であったかが察せられる。
— WILLIAM WILSON 『ウィリアム・ウィルスン』 青空文庫
なかには私の同級生で、金のあった人はそればかりでは満足しないで、あるいは学校に音楽堂を寄附するもあり、あるいは書籍館を寄附するもあり、あるいは運動場を寄附するもありました。
— 内村鑑三 『後世への最大遺物』 青空文庫