起重
きじゅう
名詞
標準
文例 · 用例
(明治四十年十月一日『東京朝日新聞』) 十一 磁力起重機 強い電磁石を使って重い鉄片などを吸い付けて吊し上げ、汽車や汽船の荷上げや荷積みをする器械が近来|処々で用いられる。
— 寺田寅彦 『話の種』 青空文庫
」 彼女は女記者のむくんだ肩を美しく手いれされた指でふれて、起重機のそびえた黄色い空を見あげながら、「ちょいと。
— 吉行エイスケ 『女百貨店』 青空文庫
そら、重い、ぼくは起重機の一種だよ。
— 宮沢賢治 『イーハトーボ農学校の春』 青空文庫
其処の屋上起重機はロンドンの今朝の濃霧を重そうに荷っている。
— 岡本かの子 『バットクラス』 青空文庫
起重機のつり上げている鉄塊が実は張り抜きだと信ずることができれば、やはり不思議な感じはなくなるであろう。
— 寺田寅彦 『映画の世界像』 青空文庫
堰堤工事の起重機や汽車の運動は、見ているとめまいを起こすほどであるが、しかしその編集法はやはり静的で動的でない。
— 寺田寅彦 『映画雑感(3)』 青空文庫
汽車でアーヴルに着いてすっかり港町の気分に包まれる、あの場面のいろいろな音色をもった汽笛の音、起重機の鎖の音などの配列が実によくできていて、ほんとうに波止場に寄せる潮のにおいをかぐような気持ちを起こさせる。
— 寺田寅彦 『映画雑感(4)』 青空文庫
スクリーンの面で船や橋や起重機が空中に舞踊し旋回する。
— 寺田寅彦 『映画雑感(4)』 青空文庫