雪橇
ゆきぞり
名詞
標準
文例 · 用例
カーテンを上げて覗いてみると、人気のない深夜の裏通りを一台の雪橇が辷って行く、と思う間もなく、もう町のカーヴを曲って見えなくなってしまった。
— 寺田寅彦 『追憶の冬夜』 青空文庫
子供の時分にナショナルリーダーを教わったときに生れてはじめて雪橇というものの名を聞き覚え、その絵を見て、限りなき好奇心と異国の冬への憧憬を喚び起こされたのであったが、その実物をこの眼に見、その鈴の音を耳にしたのは実にこの夜が初めてでありそうしてまたおそらく最後でもあった。
— 寺田寅彦 『追憶の冬夜』 青空文庫
人や馬の曳く雪橇は幾台か丑松の側を通り過ぎた。
— 島崎藤村 『破戒』 青空文庫
蟹沢から飯山迄は便船も発つ、もし舟が嫌なら、途中迄車に乗つて、それから雪橇に乗替へて来るやうに、と書いて呉れと頼んだ。
— 島崎藤村 『破戒』 青空文庫
そのうちに、向うの厩の中から、さいぜんの若い馭者が馬の口をとりながら、一台の雪橇を曳き出して来るのが見えた。
— 堀辰雄 『大和路・信濃路』 青空文庫
僕は雪橇というものをはじめて見た。
— 堀辰雄 『大和路・信濃路』 青空文庫
※ やがて雪橇はごとんごとんと動き出した。
— 堀辰雄 『大和路・信濃路』 青空文庫
どうやら向うから下りてくる雪橇があって、道をゆずりあっているらしい。
— 堀辰雄 『大和路・信濃路』 青空文庫