来続
らいつづく
名詞
標準
文例 · 用例
例えばその人が従来続けて来た平静な生活から転じて、危険性を帯びたある工業に関係した当座に前述のような災難に会ったとしたらどうであろう。
— 寺田寅彦 『厄年と etc.』 青空文庫
そして、二人の関係は去年の暮以来続いているのだが、それが単純な思慕以上には、一歩も踏み出していない事を断って置きたい。
— 小栗虫太郎 『後光殺人事件』 青空文庫
行状に「其嗣公之自宮川来続也、先生密疏言事、事秘不伝」と書してある。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
大方見知らない客が来続けてゐるので遠慮してゐるのだらう位ゐに樽野は思つた。
— 牧野信一 『鶴がゐた家』 青空文庫
数々の羞を知らぬ放埒な女を見て来続けている山口には、お杉の滑らかに光った淡黒い皮膚や、瞼毛の影にうるみを湛えた黒い眼や、かっちり緊った足や腕などは、忘れられた岩陰で、虫気もなくひとり成長していた若芽のように感じられた。
— 横光利一 『上海』 青空文庫
このジイド氏の思想は、デカルト以来続いたフランスの理智の敗北でありましょうか、または、勝利でありましょうか、それは今なおわれわれの最も疑問とするところでありますが、かのモンテェニュの代表する死の回避の智的なフランス精神とは、ひどく違った、東洋的な無の思想に感じられるのであります。
— 横光利一 『我等と日本』 青空文庫
だから、もし彼が死んでしまへば、人類の生存以来続いて来た一つの点線が彼のところで、ぱたりと杜切れてしまふことになる。
— 原民喜 『火の子供』 青空文庫
この泰平な徳川様の天下を、ひっくり返そうとするような奴らが、近来続々とどこからともなく、はいり込んで来たのでございますからな。
— 国枝史郎 『娘煙術師』 青空文庫