骨無し
ほねなし
名詞
標準
文例 · 用例
骨無しのとろとろ、立つべきを何|呆けつる。
— 北原白秋 『夢殿』 青空文庫
もう斯うなつたら、腰ぬけの、骨無しの、弱蟲の、意氣地無しの、徳川幕府などを頼まずに、めい/\の腕の力で攘夷を實行するより外はない。
— 岡本綺堂 『正雪の二代目』 青空文庫
さよう、骨無しで無ければこんな芸当は出来ない。
— 国枝史郎 『赤げっと 支那あちこち』 青空文庫
もっと擲られたいのか、この骨無しめが!
— 無明の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
五十六「世話の焼けた老爺さんだ」 がんりきは、骨無し同様な、老爺の腰の抜けっぷりに愛想をつかし、こんな度胸で、火事跡荒しに来るなんて、全くふざけた老爺だと思って、蹴飛ばしてやりたくなったのを、そうもならず、ぜひなく老爺の指さした方を見ると、こんどはがんりきがゾッと立ち尽してしまいました。
— 勿来の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
外へ出しては骨無しみたような先生が、この野戦病院の中で縦横無尽に働く有様は、ほとんど別人の観があります。
— 黒業白業の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
『後にして之を想へば、よし真に自ら釣りしとするも、彼の時携へし骨無し竿にて、しかも玉網も無く、之を挙げんことは易きに非ず。
— 石井研堂 『釣好隠居の懺悔』 青空文庫
小野鵞堂の書風を更に骨無しにしたような、よくいえば流麗、わるくいえばぬらりくらりした字体で、それがまた不思議なくらい封筒の絵とぴったり合っている。
— 谷崎潤一郎 『卍(まんじ)』 青空文庫