背戸
せど
名詞
標準
back door
文例 · 用例
背戸の田圃のぬかるみに映る星、籾磨歌が聞える。
— 寺田寅彦 『星』 青空文庫
それでも或日の四時過ぎに、母の云いつけで僕が背戸の茄子畑に茄子をもいで居ると、いつのまにか民子が笊を手に持って、僕の後にきていた。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
二人が余念なく話をしながら帰ってくると、背戸口の四つ目垣の外にお増がぼんやり立って、こっちを見て居る。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
僕は顔を洗ったなり飯も食わずに、背戸の畑へ出てしまった。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
僕は民さん一寸御出でと無理に背戸へ引張って行って、二間梯子を二人で荷い出し、柿の木へ掛けたのを民子に抑えさせ、僕が登って柿を六個許りとる。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
柿の木の下から背戸へ抜け槇屏の裏門を出ると松林である。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
背戸と思うあたりで再び馬の嘶く声。
— 泉鏡花 『高野聖』 青空文庫
背戸から廻って来たらしい、草鞋を穿いたなりで、胴乱の根付を紐長にぶらりと提げ、銜煙管をしながら並んで立停った。
— 泉鏡花 『高野聖』 青空文庫
作例 · 標準
勝手知ったる仲なので、正面玄関ではなく、いつも背戸からお邪魔している。
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背戸を開けると、すぐ裏の畑から爽やかな土の匂いが室内に流れ込んできた。
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泥棒は人目を避けて、家の裏側の背戸から侵入しようとしたらしい。
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