町側
まちがわ
名詞
標準
文例 · 用例
わたくしは何となく夜の町の灯を望んで、足を大川から反対の電車通りを久松橋の方へ向けて、賑かな町側に沿って葛岡を導きました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
谷町六丁目交叉点の、内安堂寺町側、谷町館の東側、丁度、乗客が電車を待つ為に立つ所が、そうであった。
— 直木三十五 『死までを語る』 青空文庫
私は厳密にいえば、小伝馬町三丁目と、通油町との間の小路の、油町側にぞくした角から一軒目の、一番地で生れたのだ。
— 町の構成 『旧聞日本橋』 青空文庫
小路には、よく、瓢箪新道とか、おすわ新道とか、三光横町とか、特種な名のついているものだが、私の生れたところは北新道、またはうまや新道とよばれていて、伝馬町大牢御用の馬屋が向側小伝馬町側にあった。
— 町の構成 『旧聞日本橋』 青空文庫
油町側では憲法発布の由来というような、通俗的な演説会といったふうなものを催した。
— 長谷川時雨 『大丸呉服店』 青空文庫
このよし原が浅草|田圃に移され、新吉原となってからでも、享楽地としては人形町通りを境にして親父橋|寄りに、葭町、堺町、葺屋町側に三座の櫓があり、かげま茶屋、色子、比丘尼が繁昌した。
— 長谷川時雨 『テンコツさん一家』 青空文庫
うまや新道――油町と小伝馬町の両方の裏通り、馬屋新道とは、小伝馬町の牢屋から、引廻しの出るときの御用を勤めるという、特別の役をもっている荷馬の宿があったから――の小伝馬町側に住んでいた。
— 続旧聞日本橋・その一 『大門通り界隈一束』 青空文庫
横町の、人形町側へ出はずれかける場所に、信用されている品のよい店が秋から春まで一、二軒出た。
— 続旧聞日本橋・その二 『鉄くそぶとり』 青空文庫