記録所
きろくじょ
名詞
標準
文例 · 用例
天皇は、才学優れさせ給うた御英明の資を以て、記録所を新設され、貴族の私有地たる荘園を調査され、その不当なるものを処分された。
— 菊池寛 『二千六百年史抄』 青空文庫
御即位の当初は、後宇多法皇が、院政を聴かれてゐたが、元亨元年天皇に政を還し給うたので、天皇は御英明の資を以て、記録所を復し給ひ、絶えて久しき御親政の実を行ひ給ふことになつた。
— 菊池寛 『二千六百年史抄』 青空文庫
御還幸の後、記録所を再興し、親しく政をみそなはせ給ひ、雑訴決断所を置いて訴訟を決せしめ給ひ、武者所を設けて、武士の進退を掌らしめられた。
— 菊池寛 『二千六百年史抄』 青空文庫
さらに主上におかせられては、庶民訴訟出来の時、下情上に達せざるあらば、公平裁断を欠くものあらんと、記録所を置かれて出御ましまし、直きに訴えを聞こしめす。
— 国枝史郎 『あさひの鎧』 青空文庫
十四 古式に装うた花やかな十六騎が、南の隅に来てハタと歩みを止めた時に、馬場本に設けられた記録所から、赤の直垂をつけて太刀を佩き、立烏帽子に沓を穿いた侍が一人、徐々と歩んで出て来ました。
— お銀様の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
10970 相国国家の栄、我々の栄のため、大切なお定を、直様、謹んで記録に留めまして、浄書、封緘は記録所で扱わせます。
— FAUST. EINE TRAGODIE 『ファウスト』 青空文庫
そうして、記録所、決断所を置かれたけれども、近臣は好きなときに、内々に、非を申し立てたために、みことのりは朝に変じ、夕に改まり、そのために人びとの浮き沈みは、手のひらをかえすような激しさであった。
— 誰が日本民族の主人であるか 『天皇』 青空文庫
……記録所、決断所を置かると雖も、近臣臨時に内奏を経て、非義を申し継ける間、綸言朝に変じ夕に改まり、諸人の浮沈掌を返すが如し。
— 誰が日本民族の主人であるか 『天皇』 青空文庫