鳥足
とりあし
名詞
標準
bird feet
文例 · 用例
殘る一人席なくて困じけるを、かの醉ひしれたるまめ男、自らは千鳥足の危きをも顧みず、數ならぬ妾に席を讓り賜はりしは、さきのにくさ、恐しさも忘れさりていとど嬉しかりき、この人なからましかば、わが足は棒になりてそれより石に化りなまし。
— 萩原朔太郎 『花あやめ』 青空文庫
」と緊張のあまり聲がしやがれて、足がもつれ、よろよろと千鳥足で階段を昇り、見渡すと、そこは萬疊敷とでも云つていいくらゐの廣い座敷になつてゐる。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
」 つむじ曲りが、娑婆気な、わざと好事な吾妻下駄、霜に寒月の冴ゆる夜の更けて帰る千鳥足には、殊更に音を立てて、カラカラと板を踏む。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
頬白、山雀、雲雀などが、ばらばらになって唄っているから、綺麗な着物を着た間屋の女だの、金満家の隠居だの、瓢を腰へ提げたり、花の枝をかついだりして千鳥足で通るのがある。
— 泉鏡花 『化鳥』 青空文庫
」と緊張のあまり声がしやがれて、足がもつれ、よろよろと千鳥足で階段を昇り、見渡すと、そこは万畳敷とでも云つていいくらゐの広い座敷になつてゐる。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
壁に凭れ、柱に縋り、きざな千鳥足で船室から出て、船腹の甲板に立った。
— 太宰治 『佐渡』 青空文庫
奢を恣まにせば熊掌の炙りものも食ふに美味ならじ、足るに任すれば鳥足の繕したるも纏ふに佳衣なり、ましてや蘿のからめる窓をも捨てゞ月我を吊ひ、松たてる軒に来つては風我に戯る、ゆかしき方もある住居なり、南無仏南無仏、あはれよき庵、あはれよき松。
— 幸田露伴 『二日物語』 青空文庫
もう少し一緒に飮まうぢやないか……」醉ひどれ男は千鳥足に私達に近附いて來て、私の手を掴みながらひつつこく酒を強ひようとした。
— 南部修太郎 『霧の夜に』 青空文庫
作例 · 標準
泥の上に、まるで矢印のような形をした鳥足の跡が点々と残っている。
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鶏肉の専門店で、コラーゲンたっぷりの鳥足を買って煮込み料理を作った。
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その奇妙な形の植物の根は、まるで大きな鳥足のように見えた。
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