顕栄
けんえい
名詞
標準
文例 · 用例
明治の人でも某老は同国人の借金の尻拭いを仕て遣り遣りして、終におのずからなる勢力を得て顕栄の地に達したという話だ。
— 幸田露伴 『蒲生氏郷』 青空文庫
もし彼が貴族の家に生れ、顕栄の位地に立つべき身を以て、農民を愛撫し、誠信を以て世に屹立するに至りたる来歴を問はゞ、 彼は長く生命を疑ひしなり。
— 北村透谷 『トルストイ伯』 青空文庫
が、富貴顕栄を見る土芥に等しく、旧外国語学校廃止後は官報局の一属僚を甘んじて世の栄達を冷笑していた。
— 内田魯庵 『二葉亭四迷の一生』 青空文庫
此時僧侶の間で最も忌むべき顕栄を干める念が始めてステパンの心の中に萌した。
— VATER SERGIUS 『パアテル・セルギウス』 青空文庫
しかるに藤原家のごとく皇室に次いで顕栄を極めた家でも、財産を分ち兄弟|牆に鬩ぐようになっては、たちまちにして家号というものが明白に樹立して、二条殿と九条殿と一条殿と近衛殿とは、別の家のような気がしてしまったのであります。
— 柳田國男 『名字の話』 青空文庫
月輪殿の一門といえば、それぞれ顕栄の地位にあるか、社会的に相当な生活をしている者ばかりで、いわゆる上流人のみの一族なので、よほどの問題でもなければ、こうして皆が集まることはなかった。
— 吉川英治 『親鸞』 青空文庫
ウィキペディア
顕栄 は、戦国時代の浄土真宗の僧である。勝興寺第9代住持で、第8代住持実玄の三男。初名は教英藝乗、諱は佐計。妻は細川京兆家17代当主細川晴元の娘。子に顕幸ら。
出典: 顕栄 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0