渋引
しぶひき
名詞
標準
文例 · 用例
和本の渋引や雲母引の表紙も同断であらう。
— 高村光太郎 『装幀について』 青空文庫
彼は一封の「黄傘格」の手紙(柿渋引の方罫紙?
— 魯迅 『阿Q正伝』 青空文庫
人造テグスと渋引糸は、一把の重量によって一匁とか十五匁とかいい、秋田糸は絹糸のより合せ数により十二本よりとか百本よりとかと称している。
— 佐藤垢石 『道具と餌と天候』 青空文庫
渋引きしごと喉強し寒稽古一月十八日 谷中本行寺。
— 高浜虚子 『五百五十句』 青空文庫
何故舟の帆にも渋引きをしないのかと聞くと、帆は渋を引くとよくもたぬと答えた。
— 日本その日その日 『日本その日その日』 青空文庫
図679は、その簡単な渋引場である。
— 日本その日その日 『日本その日その日』 青空文庫
「おや、細引がありますぜ」 眞つ先に船に飛び込んだ八五郎は、船具らしい澁引の細引を見付けて、思はず張り上げました。
— 青葉の寮 『錢形平次捕物控』 青空文庫
佐久間町の一角を占める店構への、その横の路地を入つて、五六間行くと裏口があつて、頑丈な板塀越しに延びた、この邊では名物の巨大な松の木の、塀の外にヌツと出た高い枝に、これは見事、羽織に包んだ澤庵石の十貫目もありさうなのが、澁引きの太綱で、頭上三四尺のところにブラ下がつて居るではありませんか。
— 正月の香り 『錢形平次捕物控』 青空文庫