恭々
恭々
名詞
標準
文例 · 用例
さういふ時また室生は、手製の紙箱などを造つて、金三錢也の玩具の笛を、さも貴重品か何かのやうにし、恭々しく包裝して讓り渡すのである。
— 萩原朔太郎 『所得人 室生犀星』 青空文庫
お爺さんは、鬼どもの酒宴の円陣のまんなかに恭々粛々と歩を運び、「ふつつかながら。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
お爺さんは、鬼どもの酒宴の圓陣のまんなかに恭々肅々と歩を運び、「ふつつかながら。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
杜氏は、恭々しく頭を下げて、伏目勝ちに主人の話をきいた。
— 黒島傳治 『砂糖泥棒』 青空文庫
彼方此方と搜す中、漸とのことで大きな無花果の樹蔭に臥こんで居るのを見つけ出し、親父は恭々しく近寄つて丁寧にお辭儀をして言ふのには『實は今日お願があつてお邪魔に出ました。
— 国木田独歩 『怠惰屋の弟子入り』 青空文庫
「一度お目にかかり度いと思ってたのに、お目にかかれて」 ここで今までの雛妓らしい所作から離れてまるで生娘のように技巧を取り払った顔付になり、わたくしを長谷の観音のように恭々しげに高く見上げた。
— 岡本かの子 『雛妓』 青空文庫
博士は笑って相手にしないで壇を下りて行くねえ、子供の助手は少し悄気ながら手を拱いてあとから恭々しくついて行く。
— 宮沢賢治 『風野又三郎』 青空文庫
みんなまっ黒な長い服を着て、恭々しく礼をいたしました。
— 宮沢賢治 『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 青空文庫