肩骨
けんこつ
名詞
標準
文例 · 用例
その中で三好の左右の肩骨がゴクンゴクンと折れ離れる音がした。
— 夢野久作 『オンチ』 青空文庫
その中の、菱殻の焼粉の黄色い灰の上では、桜の枝と鹿の肩骨とが積み上げられて燃え上った。
— 横光利一 『日輪』 青空文庫
犬というものはその肩骨の構造から考えても、車を曳くようにできておらぬが、とにかく方々で行われている。
— 新渡戸稲造 『自警録』 青空文庫
肩骨はメリ/\響くのである。
— 深大寺の打石斧 『探檢實記 地中の秘密』 青空文庫
其隣の馬は、節句の遊びに乗った親類の村蔵と云う男を刎ね落して、肩骨を挫き、接骨医に二月も通わねばならぬ様の怪我をさせ、其為一家の予算に狂いが来て、予定の結婚が半歳も延ばされた。
— 徳冨健次郎 『みみずのたはこと』 青空文庫
髪の毛は肩骨までも垂れているし、髯は首にも鼻の孔にも耳朶にも生い茂っているし、眼玉は繁りに繁って垂れ下った眉毛に隠れて見えない。
— ТАЛАНТ 『天才』 青空文庫
見ると額の上から大粒の汗がころげ落ち、左右の肩骨が近頃めっきり高くなって、背中にピタリとついている夾襖の上に、八字の皺が浮紋のように飛び出していた。
— 魯迅 『薬』 青空文庫
……ゆるして下され』 大地へ手をつかえた惣七は、怺える嗚咽を、脆くも老の肩骨にふるわせて、いつ迄、顔を上げ得なかった。
— 吉川英治 『夕顔の門』 青空文庫