形名
かためい
名詞
標準
文例 · 用例
さればわが国史にも田道将軍の妻、形名君の妻と、夫の名のみ記して妻の名を欠き、中世、清少納言、相模、右近と父や夫や自分の官位で通って実名知れぬ才媛多い。
— 鼠に関する民俗と信念 『十二支考』 青空文庫
与吉もこれにはすっかり往生したが、振り返りでもしようものなら、そのとたんにぽかんと拳固がとんできそうな気がするし、一度などは与吉が道路にしゃがんでわらじを結びなおすと、泰軒は平然とそばに立って待っている始末で、駒形名うてのつづみの与吉、まるで大きな荷物をしょいこんだ形でほとほと閉口してしまった。
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫
名高い上毛野形名の妻も、その働きぶりを見ると、単に「堀川夜討」の際の静御前と一つには見られない、やはり女軍の将であったらしい。
— 折口信夫 『最古日本の女性生活の根柢』 青空文庫
名高い上毛野形名の妻も、其働きぶりを見ると、単に「堀川夜討」の際の静御前と一つには見られない。
— 折口信夫 『最古日本の女性生活の根柢』 青空文庫
刑名は形名なり、今卑近なる一例を擧げんに、人あり、君主に建言して曰く、我言を聽かば、歳入一千萬圓を増加せんと。
— 小柳司気太 『韓非子解題』 青空文庫
その形名刺に似て、その表に「上」の字あり。
— 井上円了 『迷信解』 青空文庫
「馬鹿を申せ、鶴次郎は竹田人形名誉の細工人だ、其方の工夫を盗んだだけで飛行具が出来ると思うのは大間違いだ」「論より証拠、腕比べをいたしましょう」 鶴次郎は横合いから生白い顔を出すのです。
— 野村胡堂 『天保の飛行術』 青空文庫
二つの国の言葉の対訳が当っていたかどうかは、こういう無形名詞ではいつも問題になるが、この場合だけはそう大きな喰い違いはなかったようである。
— 柳田国男 『木綿以前の事』 青空文庫