知る由もない
しるよしもない
表現形容詞
標準
having no way of knowing
文例 · 用例
大正二年といへば、私など、四、五歳のころで、そのころ此の本の出版が、どんな反響を呼んだか、知る由もないが、けれども、序文を見ると、たいへんな意氣込である。
— 太宰治 『ラロシフコー』 青空文庫
僕は大正の生れだから、明治の雰囲気など、知る由もないが、でも上野公園や芝公園を歩いていると、ふいと感ずる郷愁のようなもの、あれが、きっと明治の匂いだろうと信じているのだ。
— 太宰治 『正義と微笑』 青空文庫
まして、坂野の細君がセントルイスで待っていることを、知る由もない。
— 織田作之助 『土曜夫人』 青空文庫
ところが、その大阪的な御寮人さんの場合どうなったか、私は知る由もないが、しかし彼女が時時憤然たる顔をして戎橋の「月ヶ瀬」というしるこ屋にはいっているのを私は見受けるのである。
— 織田作之助 『大阪発見』 青空文庫
その書置の内容が何であったかは知る由もないが、「師恩の広大なることを忘却仕間敷」と翁の手記に在る。
— 夢野久作 『梅津只圓翁伝』 青空文庫
といって、再び借りに行くとしても、天辰の店は雁次郎横丁と共に焼けてしまい、主人の行方もわからぬし、公判記録も焼失をまぬがれたかどうか、知る由もない。
— 織田作之助 『世相』 青空文庫
「大風の中より」というはいかなる状態を指したのであるか知る由もないが、エホバの声はとかく人の道が窮った時に聞ゆるものである。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
僕は今、都を遠く離れて漁師の舟に便乗して波とばかり闘つてゐる如き月日をおくり、久しく親しい文学の友とも語らず情勢については知る由もないのであるが、単なる読者として数々の文芸雑誌を手にする時、事実左ういふ不足を覚えるのだ。
— 牧野信一 『浪曼的時評』 青空文庫
作例 · 標準
彼がなぜ突然辞めたのか、私には知る由もない。
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未来に何が起こるかなんて、誰も知る由もないことだ。
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彼女の深い悲しみの理由は、私には知る由もなかった。
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