有るだけ
あるだけ異読 あるたけ
表現多音語
標準
all that one has
文例 · 用例
いのちが有るだけでも感謝しなければならない。
— 黒島傳治 『氷河』 青空文庫
ただできうる唯一の方法としては、有るだけの材料から、科学的に合理的な一つの「可能性」を指摘するに過ぎない。
— 寺田寅彦 『怪異考』 青空文庫
今も親父に話したのですけれども、此の夏、忠一君が帰省した時に、唯った一度行ったことが有るだけで、其後は柳屋の閾も跨いだ事は無いんです。
— 岡本綺堂 『飛騨の怪談』 青空文庫
(唯彼等の説く所が、人間の今日に於ける生活状態とは非常に距離の有る生活状態の事で有るだけで有る)。
— 林中の鳥 『所謂今度の事』 青空文庫
旅順は落ちると云う時期に、身上の有るだけを酒にして、漁師仲間を大連へ送る舟の底積にして乗り出すと云うのは、着眼が好かったよ。
— 森鴎外 『鼠坂』 青空文庫
お母様が、倅も卒業すれば、是非洋行をさせねばならないが、卒業試験の点数次第で、官費で遣られるか、どうだか知れないと話すと、わたくしがお金を持っていれば、有るだけ出して学資にして戴きとうございますなどという。
— 森鴎外 『ヰタ・セクスアリス』 青空文庫
であれば、環境の変化は人に役立ち人に張る気を生じさせるとはいえ、時には人に張る気を生じさせない時も有るだけでなく、却って散る気や萎む気等の好ましくない気をさえ生じさせることもある。
— 幸田露伴 『努力論(現代訳)』 青空文庫
侯爵夫人は有るだけの愛嬌を振り撒いて迎へた。
— 大正六(一九一七)年 『茶話』 青空文庫
作例 · 標準
私は毎日有るだけについて考えている。
有るだけという言葉は日本語で重要だ。
彼は有るだけの意味を理解している。
この文には有るだけが含まれている。